「Exhibition」カテゴリーアーカイブ

模型都市東京

東京にはコンビニやネットカフェなど、同じ規格でつくられた空間がいたるところに存在しています。本展は、そのようなどこでも再現可能な形態でつくられた都市のインフラ/構成要素を「模型」として捉え、現在の東京のライフスタイルを浮かび上がらせる試みです。都市に埋め込まれた模型を「再現」した展示空間は、ネット上での展開と合わせて日々生成変化する場となります。

開催概要

会期|2020年2月8日(土)~5月31日(日)
8月23日(日)まで会期延長となりました 
会場|建築倉庫ミュージアム 展示室B
(東京都品川区東品川2-6-10)
開館時間|火〜日 11時〜19 時(最終入館18時)
月曜休館(祝日の場合、翌火曜休館)
入場料|一般 3,100円、 大学生/専門学校生2,000円、 高校生以下1,000円
主催|建築倉庫ミュージアム
 
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ご鑑賞には日時指定の前売りチケットのご購入が必要となります。ご協力をお願いいたします。

*「模型都市東京」に限り、会期中何度でも再入場可能です。
(初回入場時にお渡しするフリーパスと身分証をご提示ください。)
 
*展示室A(クラシックホテル展)の観覧料含みます。
*障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料となります。ご入館の際、障害者手帳等をご掲示ください。
*学生の方は、ご入館の際、学生証を拝見しております。忘れずにご持参ください。
 
 
 

「模型都市東京」ノート

「模型」がなにかを模したものなら、「身振りの模倣」からはじまった演劇は模型と相性がいいはずだ。演劇の場合は、模倣がある型を獲得することで、つまり「模型」になることで、呪術から独立し、芸能になったと言われている。具体的には、田の豊穣を祈る「田遊び」が真似され、身振りが固定されることで「田楽」になった。これは、田の上でしか成立しないサイトスペシフィックな行事が、田を離れてどこにでも移動でき、再演可能な芸能になったことを意味する。別の言い方をすれば、演劇はそもそも模型であり、だからこそあらゆる場所で上演/再演することができるのである。

上演/再演の場所は「舞台」と呼ばれてきたが、神社や劇場にある舞台の上には今や劣化した模型があるばかりで、活きのいい模型を探すなら街のなかに出て行った方がよい。そうした目で東京を眺めてみると、この街にはその場でしか成立しないオリジナルなものは少なく、模型に溢れていることに気づく。どこにでもある模型が世界のどの都市よりも偏在し、それが様々な人に利用され、それぞれのやり方で独自に上演/再演される。その偏在性gと上演/再演可能性の豊かさが、この都市の特徴とすら言えそうだ。それらの模型を面白く使いこなす人たちが現れ、都市のアクティビティを生み出し、ライフスタイルを更新していく。それが逆説的に、東京という「模型都市」のオリジナリティになっている。

建築倉庫ミュージアムという建築模型を展示する場所で、東京の逆説をポジティブに展開させることができればと考えている。

高山 明

 
 
 

横浜コミューン

移動と定住のあいだで、日本/語を問い直す

横浜トリエンナーレ2014参加作品。『赤い靴クロニクル』(2010年)や『東京ヘテロトピア』(2013年)における「内なるアジア」への取り組みをさらに展開させ、横浜のアジア・コミュニティのリサーチから「日本/語」を問い直す。

横浜美術館に展示されたのは、さまざまな理由で故郷を追われ、家族とともに、あるいは家族と離れ離れになって日本に辿り着いた人たちの声。いわゆるインドシナ難民の日本語である。言葉と共同体は、移動と定住のあいだでつねに揺れ動く。美しく、正しく、自然に根を張ろうとするが、同時にみずから「よそもの」となることをやめず、どこまでも「旅」を続ける。

言葉が漂流の途上で「今、ここ」にあるように、この作品は美術館にとどまりつづけることなく、会期末には黄金町に移動し、ライブ・インスタレーションへと姿を変えた。

『横浜コミューン』横浜トリエンナーレ2014

©Masahiro Hasunuma