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パブリックスピーチ・プロジェクト

現代の「パブリックスピーチ」を問う、Port B最新作。

『パブリックスピーチ・プロジェクト』とは?

実際の都市でパブリックな場をつくるには、どのような言葉をどのように発すればいいのかー。本プロジェクトはそんな問いを出発点に、パブリックスピーチを捉えなおす試みです。
会期終盤には、アジアの複数の都市のラッパーたちが、戦前のアジア主義のテキストをベースにしたオリジナルトラックを持ち寄り、アジア4都市間からの「演説/ラップ」を同時中継するライブパーティを名古屋にて開催します。ヒップホップによって「アジア」が接続され、アジア主義が更新されるとき、彼らの声は現代の公共性を獲得しうるでしょうか?
かつてないヒップホップ x アジア主義の上演にご期待ください。

本プロジェクトは以下のように変更となりました。

実際の都市でパブリックな場をつくるには、どのような言葉をどのように発すればいいのかー。本プロジェクトはそんな問いを抱えながら、パブリックスピーチを演劇論/演技論として捉えなおし、戦前のアジア主義者たちのテキストを演じる方法をヒップホップを通じて探る試みである。

『パブリックスピーチ・プロジェクト』は、あいちトリエンナーレ初日に行われた「迂回路を開発する」という高山明によるレクチャーパフォーマンスで幕を開けた。その後会期中に起きた一連の騒動を受け、「Jアート・コールセンター」を設立。会期ラストは、様々な「声」がライブパーティに合流し、響き合う、「パブリックスピーチ」の場が出現する。

 

『ワーグナー・プロジェクト』(2017)   Photo: Naoya Hatakeyama

開催概要

▶︎レクチャーパフォーマンス
2019年 8月1日(木)19:00     
2019年 8月2日(金)17:00
会場:愛知県芸術劇場 大リハーサル室
チケット料金:1500円
ラッパーたちによるアジア主義のテキスト朗読から始まり、会期ラストに開催されるライブパーティに至るまで、プロジェクトの全貌を高山明が紹介。
https://aichitriennale.jp/artwork/A60a.html

▶︎展示
2019年 8月1日(木)- 10月14日(月・祝)
会場:愛知芸術文化センター8F
アジア主義の3つのテキストの朗読が、英語/日本語字幕とセットになった展示映像。ライブパーティに出演するラッパーたちが朗読を担っている。
https://aichitriennale.jp/artwork/A60b.html

▶︎ライブパーティ
2019年 10月13日(日)19:00開場 / 19:30開演
会場:Live & Lounge Vio(CLUB MAGO)
(住所:名古屋市中区新栄2丁目1−9 flexビル b2)
※ニコニコ生放送・生中継はこちらから(無料配信)

19:30 オープン・スピーチ / 高山明
『迂回路をつくる、その後  ー Jアート・コールセンター設立報告』

20:00 LIVE
出演:Moment Joon、Itaq、玉名ラーメン
司会:ダースレイダー

21:00 パブリック・スピーチ(オープン・マイク)

DJ:荏開津広

★無料(ワンドリンクオーダー制)
★ご予約:https://publicspeechproject.peatix.com/
(定員に達したため締め切りました)

・Peatixでご予約済みのお客様は会場の混雑状況に関わらずご来場順にご入場頂けます。

・ご予約のないお客様は、会場の空き状況に応じて先着順でご案内いたします。混雑時はご入場頂けない場合もあることをあらかじめご了承ください。
https://aichitriennale.jp/artwork/A60c.html

出演者プロフィール

Itaq
1999年生まれ。栃木県那須の宗教学校で思春期を過ごし、その後上京。エッジの効いたリリックとコンセプチュアルな作風、そして緻密なフローを武器とする。インターネット上には、ミックステープやEPをはじめとした無数の音源がアップされている。2019年5月には粗悪ビーツと結託して制作された1st Album『委託』をリリース。現在は自身のレーベル『Fundamental』を立ち上げ、レーベルメイトによる物も含めた幾つかのリリースを準備している。

玉名ラーメン
独自の感覚とセンスで、まだ見ぬ風景を奏でる現役女子高生アーティスト兼プロデューサー。演出家の高山明が手がけた演劇『ワーグナー・プロジェクト』(2017)や、豊田道倫のアルバム『サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト』(2019)への参加などで話題となったセカンドEP『organ』(2019)は、トラップからアンビエント、ハウスまでをも内包したアブストラクトなトラックとポエティックなつぶやきが融合。様々なジャンルやシーンを越え、ボーダレスに自然と混ざり合った、今の感性を全面に感じる楽曲を制作している。

Moment Joon
GROW UP UNDERGROUND RECORDS所属。韓国ソウル生まれ。移民者ラッパーとして音楽活動を行う。2019年には『Immigration EP』を発表し、Zeebra主催の『フリースタイルダンジョン』でのLIVE出演や、KEN THE 390やOmen44 x Vikn x Nippsのアルバム客演等、幅広く活躍。近年ではSKY-HI、仙人掌の全国ツアー参加や、SKY-HI、SALU、Ja Mezz、Hungerと共演した『Name Tag』のMV、今の日本に投げかけなければいけない事を歌にした新曲『令和フリースタイル』(2019)などが話題となった。また、ライムスター宇多丸が送るTBSラジオ・アフター6ジャンクション【LIVE&DIRECT】で披露したLIVEが好評を博す。文芸誌「文藝」2019年秋季号には、4万字にわたる渾身の自伝的エッセイ「三代」が掲載された。

 

アジア主義・思想家紹介

岡倉天心(おかくら・てんしん, 1863-1913)
美術史家、思想家。本名は岡倉覚三(かくぞう)。近代日本における美術史研究の開拓者。1889年、現在の東京藝術大学美術学部の前身である東京美術学校の設立に関わり、初代校長を務めた。東京美術学校を排斥された後、知人の誘いでインドを訪れたことがきっかけとなり、『東洋の理想』(1903)が書き上げられた。『東洋の理想』は英語で執筆され、冒頭のAsia is one(アジアは一つ)という言葉は、アジア主義に強い影響を与えた。

柳宗悦(やなぎ・そうえつ, 1889-1961)
美学者、宗教哲学者。「やなぎ・むねよし」とも。無名の職人の手による日常雑器の中にこそ美を見出す、「民藝運動」の創始者として知られる。「朝鮮の友に贈る書」は1920年に発表された。その背景にあったのは、1919年に起きた朝鮮の独立運動の勃発とそれに対する日本政府による鎮圧と虐殺である。この事態に衝撃を受けた柳宗悦はすぐさま『読売新聞』に「朝鮮人を想う」を投稿し、その後「朝鮮の友に贈る書」が執筆された。

孫文(そんぶん, 1866-1925)
政治家、革命家。中国革命の象徴とも言える人物。中華民国では「国父」とも呼ばれる。中国(清)の広東に生まれる。1895年、武装蜂起の失敗から日本に亡命。宮崎滔天の紹介で、アジア主義の巨頭・頭山満と出会う。1911年の辛亥革命の後、中華民国の初代臨時大統領に任命された。「大アジア主義」(「大亜細亜問題」)と題されたこの講演は、1924年11月28日に県立神戸高等女学校で行われ、多くの市民が集まった。

 

メディア問い合わせ:portb.info@gmail.com

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