[:ja]六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声
撮影:永禮 賢
[:en]六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声
撮影:永禮 賢
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12年8月
『国民投票プロジェクト』
東北ツアー
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「わたしたちの声」を集める移動型演劇プロジェクト
東日本大震災と福島の原発事故を経て、「わたしたちの声」とはなにか、どうすればそれを聞くことができるのかという問いに、演劇的な応答が示された作品。「Referendum – 国民投票プロジェクト」と書かれた改造保冷車の荷台に映像インスタレーションの鑑賞ブースが設けられ、東京と福島の中学生へのインタビューが一人一枚のDVDになって並んでいる。質問はたとえば、今一番欲しいものは何ですか、総理大臣になったら何をしますか、これから東京/福島はどうなると思いますか、今一番わからない事は何ですか、あなたの夢は何ですか…。観客は自由に鑑賞し、最後に自分自身もブースで同じ質問に答え、投票する。投票用紙はプロジェクトのウェブサイトで公開され、中学生のインタビューと観客の投票が「わたしたちの声」としてアーカイブされていく。
改造保冷車は東京都内、横浜市、福島県を巡回し、声は移動しつづけた。詩人の山田亮太と歌人の斉藤斎藤がそれに付き添い、うたの声が重ねられた。
一カ月の会期中には、トークイベントが繰り返され、鴻英良、谷川俊太郎、磯崎新、川俣正、ハンス=ティース・レーマン、赤坂憲雄、吉増剛造、原武史、吉見俊哉、黒瀬陽平、桂英史、濱野智史、和合亮一、今野勉の各氏が招かれ、政治、歴史、声、意志決定について対話を繰り返した。(これらの対話は『はじまりの対話』(思潮社)にまとめられている。)
政治への直接的な参加資格をもたない中学生の声を集め、賛成/反対に収まらない問いを投げ、うたをつくり、意志決定に至らない対話を繰り返す。それを「国民投票」と名付けることで、政治が聞き取らない「わたしたちの声」を演劇プロジェクトという枠組みで集めた。
『国民投票プロジェクト』は、続く2012年夏に東北を巡り、14年春には広島・長崎・埼玉を訪れた。中学生のインタビュー映像と観客の投票用紙のアーカイブは膨らみ、その蓄積は2011年以後の「声」を記録し続けている。インタビュー映像は水戸(水戸芸術館)、ウィーン(ウィーン芸術アカデミー)、ベルリン(ヘッベル・アム・ウーファー劇場)などで展示された。(プロジェクトは現在も継続中。)
『Referendum – 国民投票プロジェクト』特設サイト
『Referendum – 国民投票プロジェクト』フェスティバル/トーキョー11
2011年5 – 6月
『個室都市 ウィーン』
(ウィーン芸術週間)
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「個室」にひらかれる都市の声、観客がつくるそれぞれの上演
東京・池袋西口公園に24時間営業の個室ビデオ店が出現する。訪問者は料金を支払い、自由にDVDを鑑賞する。中身は公園内で撮影されたインタビューだ。朝から深夜まで人の流れが絶えない池袋西口公園で、老若男女、国籍もさまざまな人たちに同じ質問がぶつけられる。たとえば、今一番欲しいものは何ですか、東京は住みよい街ですか、日本は豊かな国だと思いますか、あなたの夢を教えてください、あなたは一体誰ですか…。日常では聞こえてこない「声」がヘッドホンから入り込む。DVD鑑賞後に用意されているオプションツアーは「避難訓練」。渡された地図を手に池袋の地下を抜けると、雑居ビルの一室に「出会いカフェ」がつくられている。訪問者はマジックミラー越しに相手を選び、10分間の会話をしたのち、池袋西口公園を見はるかす小部屋で作品のエピローグを迎える。
2010年にはKYOTO EXPERIMENTで『個室都市 京都』が、11年には「ウィーン芸術週間」で『個室都市 ウィーン』が制作された。
[:en]Akira Takayama’s Port B caused a storm at F/T09 Spring with the re-staging and revivals of two of its key works. It is a company that has forged theatre expressing the reality of today in our cities, society, and in humanity and history. For this new work, the stage will be Ikebukuro Nishiguchi Park. This is a place all kinds of people pass through 24 hours a day into this community Takayama will build an installation of prefab compartment units. Inside visitors can view the footage Takayama made through interviews with the people of the park. Further, there will be talk events and promenade performances.[:]