完全避難マニュアル 東京版

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観客×都市。新たな出会いを生む演劇的アーキテクチャ

山手線29駅すべての周辺につくられた「避難所」で、東京という都市と参加者のあいだにさまざまな「出会い」が生まれる。プロジェクトのウェブサイトを訪れ、質問に答えると、山手線のいずれかの駅に近い訪問地が指定され、地図をダウンロードして訪問できる。そこは宗教施設、コレクティブハウス、シェアハウス、路上生活者の集まり、出会いカフェなど、さまざまなコミュニティだ。「東京の時計」としての山手線の周辺につくられた、「東京の時間」からの避難所の数々。一時的に「避難民」となった参加者は、都市との関係を新たに築き直す。「避難」という宙吊りになった空間と時間の中で生まれる避難所/避難民のネットワークが、新たな「トーキョー」の可能性を示した。

2014年秋には『完全避難マニュアル フランクフルト版』がドイツで制作される。

『完全避難マニュアル 東京版』特設サイト
『完全避難マニュアル 東京版』フェスティバル/トーキョー10

[:en]Takayama continues his work on the topic of ‘community and individual’ in the contemporary city. Nearby every of the 29 Yamanote Line stations, an evacuation area will be set up providing a place for the audience to meet with persons, that are usually invisible in the shape of our present-day cities. The dialogue starts via Internet and then spreads out through various areas in Tokyo.[:]

赤い靴クロニクル

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「開かれた港」の歴史を辿る三人一組の旅

黄金町を舞台に横浜開港150年の歴史と現在を問い直すツアー・パフォーマンス。参加者は三人一組となり架空の「根岸ツアー」を体験する。根岸外国人墓地、米軍施設、根岸競馬場。戸数100戸足らずの半農半漁の寒村・横浜は、外国を受け入れることによりわずか150年で日本第二の巨大都市になった。『赤い靴クロニクル』でその歴史が辿られる場所は、黄金町のかつての「ちょんの間」。黄金町にいたセックスワーカーの存在と横浜の歴史が重なり合う。アジア系移民による「黄金町語学学院」を体験し、黄金町の歴史と風景を通り抜け、ランドマークタワーを見上げながら、参加者は横浜の発展の光と影を見つめる。

2008年の『ディクテ・フォーラム』からはじまった横浜への取り組みは、2010年の『赤い靴クロニクル』を経て、2014年の『横浜コミューン』(横浜トリエンナーレ)につながった。

『赤い靴クロニクル』

[:en]Red Shoes Chronicle

Red Shoes Chronicle[:]

個室都市 東京

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「個室」にひらかれる都市の声、観客がつくるそれぞれの上演

東京・池袋西口公園に24時間営業の個室ビデオ店が出現する。訪問者は料金を支払い、自由にDVDを鑑賞する。中身は公園内で撮影されたインタビューだ。朝から深夜まで人の流れが絶えない池袋西口公園で、老若男女、国籍もさまざまな人たちに同じ質問がぶつけられる。たとえば、今一番欲しいものは何ですか、東京は住みよい街ですか、日本は豊かな国だと思いますか、あなたの夢を教えてください、あなたは一体誰ですか…。日常では聞こえてこない「声」がヘッドホンから入り込む。DVD鑑賞後に用意されているオプションツアーは「避難訓練」。渡された地図を手に池袋の地下を抜けると、雑居ビルの一室に「出会いカフェ」がつくられている。訪問者はマジックミラー越しに相手を選び、10分間の会話をしたのち、池袋西口公園を見はるかす小部屋で作品のエピローグを迎える。

2010年にはKYOTO EXPERIMENTで『個室都市 京都』が、11年には「ウィーン芸術週間」で『個室都市 ウィーン』が制作された。

『個室都市 東京』フェスティバル/トーキョー09秋

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Akira Takayama’s Port B caused a storm at F/T09 Spring with the re-staging and revivals of two of its key works. It is a company that has forged theatre expressing the reality of today in our cities, society, and in humanity and history. For this new work, the stage will be Ikebukuro Nishiguchi Park. This is a place all kinds of people pass through 24 hours a day into this community Takayama will build an installation of prefab compartment units. Inside visitors can view the footage Takayama made through interviews with the people of the park. Further, there will be talk events and promenade performances.[:]

山口市営P

08年12月 
ツアー・パフォーマンス
『山口市営P』
会場:山口情報芸術センター

団地大図鑑

08年10月 インスタレーション
『団地大図鑑』
会場:取手井野団地 / 取手アートプロジェクト

東西南北

インスタレーション
『東西南北』
2008年10月
会場:旧ソウル駅 / 現代美術展「プラットフォーム」

荒地

インスタレーション
『荒地』
(旧豊島区立中央図書館)

ポルト・ビー